フリーランスの収入 アメリカの動向

フリーランスの収入 アメリカの動向

フリーランスとして生きる限り、 「収入」に対する不安は、多くの人が抱える問題です。

これは、フリーランスをしている人の半数以上(53%~89% ※1※2)が、 収入に対して不安を抱えているだけでなく、 フリーランスを対象とした満足度調査(※2)でも、 最も不満がある項目の第1位になっています。

ここでは、日本のフリーランスの平均的な収入と、 フリーランスという生き方が社会的に認められているアメリカのフリーランスの収入について、 比較、紹介しています。


フリーランスの収入(日本)

フリーランスの収入
フリーランスの収入
日本でフリーランスを生業とする人の収入は、 300万円未満が51.1%を占め、 会社員(平均420万円 ※3)の収入よりも明らかに低くなっています。

一方、 フリーランスを含む個人事業主全体の収入の中央値は241万円(平均384万円)(※4)であることから、 個人事業主の中では、フリーランスが飛び抜けて良い、あるいは、悪い訳ではなさそうです。

アメリカのフリーランスの収入

一方、フリーランスという生き方が社会的に認められている(※5)アメリカでは、 フリーランサーの平均時給は「6,241円」、中央値も「5,000~6,000円」(※6)と非常に高くなっています。

アメリカのフリーランスの職種については、 フリーランスの仕事の種類とその特徴をご参照下さい。

日本でも、2018年には、クラウドソーシングによる市場規模が1,820億円(2016年比で2倍)に急成長すると予測されており(※7)、 フリーランスの平均収入も少しづつ上がることが期待されます。

アメリカ フリーランスの平均時給(※6)
平均時給 割合(%)
0~1,000円 4.0%
1,001~2,000円 5.3%
2,001~3,000円 11.7%
3,001~4,000円 12.2%
4,001~5,000円 10.3%
5,001~6,000円 15.0%
6,001~7,000円 8.2%
7,001~8,000円 10.5%
8,001~9,000円 4.1%
9,001~10,000円 4.1%
10,001~15,000円 10.6%
15,001~20,000円 2.0%
20,000円以上 2.0%


収入が多い職種

同じフリーランスでも、 職種によって収入は異なります。

フリーランスとして、最も収入が多いのは、「ビジネスコンサルタント」で、 その平均時給は10,291円で、最頻値(25.8%)の時給もこの範囲に収まっています。(※6)

収入が多い職種
  • ビジネスコンサルタント・・・10,291円/時給
  • マーケティングプロ・・・8,285円/時給
  • コピーライター・・・7,849円/時給


一方、最も収入が少ないのが「仮想アシスタント」ですが、 それでも平均時給は3,108円を得ており、 海外のフリーランスの収入の良さが現れています。(※6)

収入が少ない職種
  • 仮想アシスタント・・・3,108円/時給
  • 翻訳家・・・3,821円/時給
  • エディター、コピーエディター・・・4,302円/時給


職種別時給(※6)
ビジネスコンサルタント マーケティングプロ コピーライター デザイナー ライター
平均時給 10,291円 8,285円 7,849円 6,435円 6,075円
0~1,000円 0% 0% 2% 3% 7%
1,001~2,000円 3% 2% 3% 4% 6%
2,001~2,000円 0% 7% 6% 8% 10%
3,001~2,000円 7% 9% 5% 7% 8%
4,001~2,000円 10% 5% 7% 10% 8%
5,001~2,000円 10% 7% 19% 15% 19%
6,001~2,000円 7% 10% 7% 11% 11%
7,001~2,000円 10% 20% 17% 17% 9%
8,001~2,000円 7% 10% 7% 6% 3%
9,001~2,000円 0% 3% 6% 6% 5%
10,001~15,000円 26% 20% 17% 11% 12%
15,001~20,000円 16% 3% 3% 1% 1%
20,000円以上 7% 3% 4% 0% 1%
Web開発者 イラストレーター エディター、
コピーエディター
トランスレーター 仮想アシスタント
平均時給 5,504円 4,938円 4,302円 3,821円 3,108円
0~1,000円 3% 0% 3% 3% 27%
1,001~2,000円 3% 12% 4% 8% 4%
2,001~2,000円 10% 27% 23% 26% 12%
3,001~2,000円 13% 12% 23% 26% 19%
4,001~2,000円 18% 8% 17% 16% 27%
5,001~2,000円 16% 19% 11% 14% 8%
6,001~2,000円 8% 4% 9% 3% 0%
7,001~2,000円 13% 8% 5% 1% 0%
8,001~2,000円 7% 4% 2% 1% 4%
9,001~2,000円 7% 0% 1% 2% 0%
10,001~15,000円 3% 4% 2% 1% 0%
15,001~20,000円 0% 4% 0% 0% 0%
20,000円以上 0% 0% 0% 0% 0%

会社員からのフリーランスになった場合の収入

会社員からフリーランスになる場合、 収入が増える人が多くなります。

会社員からのフリーランスになった場合の収入の増減
増えた 減った 純増率
全体 38.3 33.2 5.1


しかし、職種別にみると、フリーランスになって収入が増えやすい職種と、 収入が減りやすい職種があり、 最も増えやすい職種は「映像関係者(ビデオ作家、編集)」、「仮想アシスタント」、「写真家」で、 人数比でも2~3倍以上の人が、収入が増加しています。

収入が増えやすい職種
増えた 減った 純増率
ビデオ作家、編集者 47.4% 15.8% 31.6%
仮想アシスタント 50.0% 23.1% 26.9%
写真家 37.5% 18.8% 18.7%
翻訳者 30.4% 13.7% 16.7%
ソフトウェア開発者 50.0% 35.7% 14.3%
ビジネスコンサルタント 43.3% 33.3% 10.0%
ウェブ開発者 40.3% 32.3% 8.0%
イラストレーター 32.0% 24.0% 8.0%
コピーライター 35.0% 27.1% 7.9%
デザイナー 47.6% 40.3% 7.3%
ライター 41.2% 35.7% 5.5%
研究者 33.3% 33.3% 0.0%
マーケティングプロ 39.0% 44.1% -5.1%
編集者/コピーエディター 28.5% 41.7% -13.2%
ITシステムサポート 38.5% 53.8% -15.3%


一方、 会社員を辞めて、フリーランスになった場合、 収入が減りやすい職種は「ITシステムサポート」、 「編集者/コピーエディター」などで、 フリーランスになるよりも、会社員時代の方が収入が多い傾向があります。

収入が減りやすい職種
収入が減りやすい職種 増えた 減った 純増率
ITシステムサポート 38.5% 53.8% -15.3%
編集者/コピーエディター 28.5% 41.7% -13.2%
マーケティングプロ 39.0% 44.1% -5.1%
研究者 33.3% 33.3% 0.0%
ライター 41.2% 35.7% 5.5%
デザイナー 47.6% 40.3% 7.3%
コピーライター 35.0% 27.1% 7.9%
ウェブ開発者 40.3% 32.3% 8.0%
イラストレーター 32.0% 24.0% 8.0%
ビジネスコンサルタント 43.3% 33.3% 10.0%
ソフトウェア開発者 50.0% 35.7% 14.3%
翻訳者 30.4% 13.7% 16.7%
写真家 37.5% 18.8% 18.7%
仮想アシスタント 50.0% 23.1% 26.9%
ビデオ作家、編集者 47.4% 15.8% 31.6%

備考:
※1:ランサーズ「フリーランス実態調査2016」
※2:2015年 中小企業庁「小規模企業白書」
※3:国税庁「平成27年分民間給与実態統計調査結果」
※4:個人事業主の平均年収・中央値など
※5:upwork Freelancing in America 2016
※6:Ed Gandia「Freelance Industry Report 2012」
※7:矢野経済研究所「クラウドソーシングサービス市場調査結果」

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概算額と計算シュミレーション

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