フリーランスの仕事の種類とその特徴
フリーランスの仕事の種類一覧のほか、 仕事の種類ごとの特徴(人気、時間の自由度、収入)について、 紹介しています。日本では、 副業者を含むものの、 フリーランサーと呼ばれる人々が既に1,064万人(※3)存在し、 その数は年々増加しています。
また、 フリーランスという就業形態が社会的に日本よりも認められているアメリカでは、 フルタイムのフリーランスが労働人口の14%を占めるまで浸透しています。
そのため、フリーランスの仕事は種類も多く、 仕事の種類によって様々な特徴が現れています。
ここでは、フリーランスの仕事の種類、 および、種類ごとの特徴について、紹介しています。
目次
■目次 |
フリーランスの仕事の種類
日本では、フルタイムのフリーランスとして、 最も活躍している人の割合が多いのは、 「デザイナー」です。フリーランスのおよそ1/5を「デザイナー」が占め、 次いで、ITシステムに関わる仕事(17.7%)、 著述家(12.1%)、翻訳家(8.1%)などがフリーランスの職種として人気があります(※1)。
フリーランスとして人気の仕事(日本)
■日本のフリーランサーとして人気の職種
|
世界のフリーランスの仕事の種類
分類の基準を日本に合わせた場合、 フリーランスとして最も多い職種は、 日本ではわずか6.1%しかいない「記者、編集者」で、 世界ではフリーランスの29.5%(※5)を占めており、 最も多くなっています。
次いで多い職種が日本同様デザイナー(20.4%)で、 その他、著述家(コピーライター、著者など)(11.1%)(※6)や翻訳家(7.6%)が多くなっています。
一方、日本で人気のIT系のフリーランスはわずか6.9%(※7)と少なく、 その他、日本ではあまりなじみのない マーケティング担当(4.3%)、 仮想アシスタント(1.9%)、 オンラインビジネスマネージャー(0.6%)など、 これまで正社員の仕事とされた領域でも、 フリーランスの仕事として広く普及しています。
フリーランスとして人気の仕事(世界)
■大分類
|
以下、フリーランスの仕事の種類ごとの特徴を紹介しています。
自由な時間が多い職種
フリーランスになる動機として、 最上位の人気を誇る理由が「自由な時間、スケジュールの柔軟性」で、 実際にフリーランスになった人の満足度としても、 最も評価が高い項目になっています。詳しくは、フリーランスという生き方は満足度が高いをご参照下さい。
多くのフリーランスが会社員時代よりも、 より多くの自由を満喫していおり、 特に「写真家」や「仮想アシスタント」業では、 会社に拘束される時間が減ったと感じている人が大幅に増加しています。
自由な時間が増えた職種(※2)
|
しかし、仕事の種類によっては、会社員時代よりも自由が少なく、 むしろスケジュールに追われる働き方になっています。
特に、自由な時間が減った職種の上位4つのうち、 3つがIT系となっています。
特に、ITシステムサポートはトラブルの発生が予期できないため、 待機そのものが業務時間に含まれる会社員の方が自由な時間が多いようです。
また、ITシステムサポートを除き、2位以下は50%を割り込むため、 ほとんどの職種で自由な時間が増える可能性が高いようです。
自由な時間が減った職種(※2)
|
忙しい職種
また、フリーランスとして働いた場合、 71%が会社員の平均労働時間(40時間未満/週)を下回っています(※2)。しかし、フリーランスの29%は週に40時間以上働いており、 ビジネスコンサルタント職(52%)では、 半数以上が週に40時間以上働いています。(※2)
週に40時間以上働く割合が多い職種
|
収入が多い職種
フリーランスとして、最も収入が多いのは、「ビジネスコンサルタント」で、 その平均時給は10,291円で、最頻値(25.8%)の時給もこの範囲に収まっています。(※8)
収入が多い職種
|
一方、最も収入が少ないのが「仮想アシスタント」ですが、 それでも平均時給は3,108円を得ており、 海外のフリーランスの収入の良さが現れています。(※8)
収入が少ない職種
|
職種別時給(※8)
ビジネスコンサルタント | マーケティングプロ | コピーライター | デザイナー | ライター | |
平均時給 | 10,291円 | 8,285円 | 7,849円 | 6,435円 | 6,075円 |
0~1,000円 | 0% | 0% | 2% | 3% | 7% |
1,001~2,000円 | 3% | 2% | 3% | 4% | 6% |
2,001~2,000円 | 0% | 7% | 6% | 8% | 10% |
3,001~2,000円 | 7% | 9% | 5% | 7% | 8% |
4,001~2,000円 | 10% | 5% | 7% | 10% | 8% |
5,001~2,000円 | 10% | 7% | 19% | 15% | 19% |
6,001~2,000円 | 7% | 10% | 7% | 11% | 11% |
7,001~2,000円 | 10% | 20% | 17% | 17% | 9% |
8,001~2,000円 | 7% | 10% | 7% | 6% | 3% |
9,001~2,000円 | 0% | 3% | 6% | 6% | 5% |
10,001~15,000円 | 26% | 20% | 17% | 11% | 12% |
15,001~20,000円 | 16% | 3% | 3% | 1% | 1% |
20,000円以上 | 7% | 3% | 4% | 0% | 1% |
Web開発者 | イラストレーター | エディター、 コピーエディター |
トランスレーター | 仮想アシスタント | |
平均時給 | 5,504円 | 4,938円 | 4,302円 | 3,821円 | 3,108円 |
0~1,000円 | 3% | 0% | 3% | 3% | 27% |
1,001~2,000円 | 3% | 12% | 4% | 8% | 4% |
2,001~2,000円 | 10% | 27% | 23% | 26% | 12% |
3,001~2,000円 | 13% | 12% | 23% | 26% | 19% |
4,001~2,000円 | 18% | 8% | 17% | 16% | 27% |
5,001~2,000円 | 16% | 19% | 11% | 14% | 8% |
6,001~2,000円 | 8% | 4% | 9% | 3% | 0% |
7,001~2,000円 | 13% | 8% | 5% | 1% | 0% |
8,001~2,000円 | 7% | 4% | 2% | 1% | 4% |
9,001~2,000円 | 7% | 0% | 1% | 2% | 0% |
10,001~15,000円 | 3% | 4% | 2% | 1% | 0% |
15,001~20,000円 | 0% | 4% | 0% | 0% | 0% |
20,000円以上 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※参考:
※1:2015年 中小企業庁 小規模企業白書
※2:Ed Gandia「Freelance Industry Report 2012」
※3:2016年 ランサーズ「フリーランス実態調査2016年版」
※4:小規模企業白書では、対象者の100%近くがフルタイムのフリーランスですが、 Freelance Industry Reportでは、71.2%がフルタイムフリーランスになっています。
※5:※2のうち、ライター(18.0%)、エディター、コピーエディター(10.5%)、 校正者(1.0%)を合計して29.5%としています。
※6:※2のうち、日本の著述家に含まれるコピーライター(10.3%)、 著者(0.8%)を合計して、11.1%としています。
※7:※2のうち、Web開発者(4.5%)、 ITシステムサポート(1.2%)、ソフトウェア開発者(1.2%)を合計して6.9%としています。
※8:※2のうち、各時給幅の中央値(例:0~10ドルの場合、5ドル)とし、 おのおのの割合(%)を乗じて加重平均を算出後、1ドル=100円で計算しています。
先頭へ |
メニュー・目次一覧へ |