個人事業主が貰える年金を増やす方法

個人事業主が貰える年金を増やす方法

個人事業主が貰える年金(国民年金)は、 会社員が貰える年金(厚生年金)と比較すると、 1/2~1/3程度しかありません。

そのため、しっかりとした年金計画、資金計画を立てていないと、 老後の生活費が足りなくなってしまいます。

ここでは、個人事業主が貰える年金額、 貰える年金額と必要な生活費の差、 その差を埋めるため、貰える年金を増やす方法について、 紹介しています。

個人事業主が貰える年金額

20歳~60歳まで40年間、国民年金のみに加入していた場合、 個人事業主が貰える年金額は、 毎年78万円、毎月6万5千円(78万円÷12ヶ月)です。

個人事業主が貰える年金額
  • 月額:65,008円
  • 年額:780,100円(※1)


参考:
※1:日本年金機構 「平成28年度の額」

個人事業主は、給与所得者(会社員)とは貰える年金が異なる

個人事業主が貰える年金は、 満額でも毎年78万円、毎月6万5千円(78万円÷12ヶ月)です。

一方、給与所得者(会社員、公務員、社会保険ありのパートなど厚生年金加入者)の年金は、 生涯の平均年収によるものの、平均年収500万円の場合、年額187万円(月額15.6万円)、 平均年収300万円の場合でも、個人事業主より多い年額143万円(月額11.9万円)貰えます。

  • 平均年収200万円の場合・・・年額121万円、月額10万円貰える
  • 平均年収300万円の場合・・・年額143万円、月額11万円貰える
  • 平均年収400万円の場合・・・年額165万円、月額13万円貰える
  • 平均年収500万円の場合・・・年額187万円、月額15万円貰える
  • 平均年収600万円の場合・・・年額209万円、月額17万円貰える
  • 平均年収700万円の場合・・・年額231万円、月額19万円貰える
  • 平均年収800万円以上の場合・・・年額253万円、月額21万円貰える


備考:
計算の詳細は、当ページ最下部:会社員が貰える年金額(※1)をご参照下さい。

どれくらいの年金があれば生活できるのか

総務省統計局「1世帯当たり1か月間の収入と支出 2016年7~9月期 」によると、 無職世帯(年金暮らし) 平均年齢73.4歳、世帯人数1.86人、持ち家率:88.4%の収入(項目名称:実収入)の平均は、 127,760円です。

年金生活者の平均像
年金生活者の平均像
  • 平均年齢:73.4歳
  • 世帯人数:1.86人
  • 持ち家率:88.4%
収入と支出
  • 収入平均:127,760円
  • 支出平均:215,339円
  • 毎月85,339円の赤字


つまり、夫婦二人世帯で、両方が国民年金を受給している場合、 世帯収入は約13万円(国民年金780,100円/年×2人÷12ヶ月)となり、 平均的な収入は確保できます。

一方、同じ年金暮らしの支出(項目名称:実支出)を見ると、 215,339円で、毎月85,339円の赤字となっています。

うち、支出に大きな影響を与えているのは、以下の項目です。

年金生活者の支出額が多い項目
  • 食料:54,136円(27.6%)
  • 交際費:22,204円(11.3%)
  • 教養娯楽:21,343(10.9%)
  • 光熱・水道:14,405円(7.4%)
  • 保健医療:11,753円(6.0%)
  • 自動車等関係費:11,102円(5.7%)

そのため、 国民年金(二人分)の収入だけでは、 毎月85.339円の赤字が出るため、 収入を増やすか、支出を見直す必要があります。

また、上記統計において、 持ち家率が実に88.4%もあるため、 持ち家でない場合、更に支出が増え、 国民年金だけで生活することは、非常に困難になります。

個人事業主が貰える年金を増やすには

個人事業主が貰える年金を増やすには、 以下の様な公的あるいは私的年金制度を活用することができます。

個人事業主が貰える年金を増やすには
  • 国民年金基金
  • 個人年金保険
  • 付加年金

備考:
※小規模企業共済は、個人事業主のために用意された「退職金制度」であるため、 ここでは省略しています。
詳しくは、自営業(個人事業主)の節税対策をご参照下さい。

国民年金基金

国民年金基金は、自営業者(第1号被保険者)のために用意された公的な年金制度です。

国民年金に上乗せして年金を受取ることができるため、老後の生活費の不足を解消する有益な手段となります。

特に、国民年金基金は、全額所得控除の対象となるため、 税金(所得税+住民税)が安くなるため、 実質負担額は20%程度安くなります。

詳しくは、自営業(個人事業主)の節税対策、または、 SE・IT業 フリーランスと会社勤め 年収比較をご参照下さい。

具体的には、 国民年金基金への加入で、 以下の様な上乗せ年金額を受け取ることができます。

国民年金基金によって増える年金額の例
  • 掛金月額18,150円(年額:222,120円)(A型4口)40年の場合:65歳から終身受取:月額5万円(年額600,000円)
  • 掛金月額36,300円(年額:435,600円)(A型9口)40年の場合:65歳から終身受取:月額10万円(年額1,200,000円)
  • 掛金月額58,080円(年額:696,960円)(A型15口)40年の場合:65歳から終身受取:月額16万円(年額1,920,000円)
参考:国民年金基金

つまり、月額36,300円の国民年金基金に加入することで、 一般的な年金生活者の支出(21万5千円)よりも、 多くの年金23万円(国民年金13万円+国民年金基金による上乗せ10万円)を受け取ることが可能になります。

個人年金保険(生命保険会社)に加入した場合

個人年金保険は、生命保険会社が販売している個人年金です。

生命保険料扱い(うち年金部分)のため、 所得控除は最大4万円までしか受けることはできないものの、 利率が105~130%以上と銀行預金と比較して非常によいことから、 利率の高い定期預金と捉えることができます。

個人年金保険によって増える年金額の例
  • 掛金月額1万5千円、40年(払込総額720万円)、65歳受取、15年確定年金の場合
     ・・・年金受取率138%(受取総額:997.0万円)
  • 掛金月額3万円、40年(払込総額1,440万円)、65歳受取、15年確定年金の場合
     ・・・年金受取率139%(受取総額:2003.4万円)
参考:住友生命「たのしみワンダフル」

つまり、月額3万円の個人年金保険に加入することで、 一般的な年金生活者の支出(21万5千円)よりも、 多くの年金22.2万円(国民年金13万円+個人年金保険9.2万円 ※1)を受け取ることが可能になります。

備考:
個人年金保険は終身(死ぬまで)ではなく、 確定年金(年金を受け取れる年数が決まっている)です。

そのため、 65歳~83歳(日本人の平均寿命)まで生きたと仮定し、 受取総額2,003万円÷18年=111.2万円/年、1ヶ月あたりおよそ9.2万円、 を個人年金保険による年金の増加額としています。

付加年金

付加年金は、国民年金同様、日本年金機構が運用する公的年金で、 毎月わずか400円(固定定額)だけ、 国民年金にプラスすることで、 将来受け取れる年金額が多くなる制度です。

20~60歳までの40年付加年金に加入すると、 毎年96,000円(国民年金にプラスして年金を多く受け取ることができます。
その結果、年金による月額収入は13.8万円(国民年金13万円+付加年金8千円)に増加します。

この付加年金は利率が非常によいものの、 一般的な年金生活者の支出(21万5千円)には、 残念ながら届きません。

また、付加年金は国民年金基金と同時に加入できない(併用不可)ため、 付加年金への加入を前提とする場合、 個人年金保険などと組み合わせることで、 一般的な年金生活者の支出(21万5千円)を確保する必要があります。


備考:会社員が貰える年金額
厚生年金保険料のうち、 「老齢厚生年金」(報酬比例部分ともいう)は、 年収を12分割した値を標準報酬月額として、 平成15年4月以降の加入期間の計算式を用いて計算しています。

また、 厚生年金保険料の最大は31等級(月給:62万円、厚生年金保険料:56,364円)のため、 ある一定の年収を越えると、徴収される厚生年金保険料が同額となり、 結果、貰える年金も同額となることから、 年収800万円(本来は726万円=60.5×12ヶ月)を最大としています
その他、 年齢、勤労期間の給与の変動、賞与の有無、 配偶者や子供などの扶養による加給年金額は考慮していないことから、 年金受取額は上記とは異なる可能性があります。

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概算額と計算シュミレーション

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